建築パースと遠近法
建築パースで作った合成写真は本物と区別がつかないため物議を醸したが、実際に私も見たことがありますが、正直な感想として、写真の合成、偽造のレベルはかなり下、つまりそれほど凝視して見なくても、素人でも偽造とわかるレベルの写真でした。
では何故私のような素人でもその写真が偽造であるとわかったのでしょうか?その答えが遠近法です。
つまり写真に映っている物と人の大きさと、実際に存在するであろう物と人とのバランスがどう見てもおかしい…難しい説明になってしまったのでわかりやすく言い換えましょう。
つまり手前の人と、少し離れて向かって奥にいる人の大きさが同じだった…つまり遠近法の視点から見るとどう見たっておかしい…それでその写真が偽造であると、誰の目にも明らかだったのです。
皆さんも学校の美術の時間で、この遠近法について習ったことがあると思います。つまり絵を描くときに近くの物を大きく、遠くの物を小さく描くと言うことです。このように言うと非常に簡単なのですが、ここではもう少し遠近法の専門的な話題に触れることにしましょう。
この遠近法を広義に言うと、絵画や作図等において、遠近感を持った表現を行う手法と言うことになります。
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目に映る像を平面に正確に写すための技法
遠近法は、目に映る像を平面に正確に写すための技法である「透視図法」等の図法で普遍的に用いられます。
この透視図法によって描かれた図のことを透視図と言います。透視図と聞くとちょっと難しい言葉に聞こえますが、例えば建築図面等がこの範疇に入ります。
英語ではこれらの「遠近法」「透視図法」「透視図」等を総称して perspective(パースペクティブ)と言います。
従って日本では遠近法、透視図のことをパースと称することが多くなっています。
皆さんに中にも聞いたことのある人がいるかもしれませんが「建築パース」という言葉もここからきています。
ちなみにこの建築パースは、建築の設計を志す人には是非理解しておきたい事柄です。 この項の最後として遠近法の特徴をまとめましょう。
①同じ大きさの物でも、視点から遠ければ遠いほど平面上に小さく描く
②同じ物でも、ある角度からの視線で見ればその物はひずんで見える
②はあまりピンとこないかもしれませんが、①なら皆さんもよくお分かりだと思います。
結局のところ絵を描くにせよ、或いは何かの図面を作成するにせよ、この遠近法を正確に押さえてキャンバスや図面に反映していかないと、最初に紹介したインターネットの「偽造」写真のようにおかしなことになってしまうのです。
先ほど紹介した建築パースも、結局はこの遠近法、透視図法と密接に関わってきます。建築パースとは何ぞや?と思っている人や建築パースについてもっと知りたいという方は、以下引き続きお読みになると、建築パースに関して大体の輪郭がわかっていただけるのではないか、と思います。